~来タレ我軍曹!×4受限定軍曹&4受大臣憩いの場★~
《サクラサク》
トロワ×カトル
ショートショートです。
春の学校の風物詩をトロカトでお送りします。
小説は本文を読むからどうぞ!
春の学校の風物詩をトロカトでお送りします。
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《サクラサク》
部室の中で悲鳴を上げたのはキャスリンだった。
「入部希望者は歓迎だけど、嵩の高い男の子ばっかりじゃどうにもならないわ! 私はねー、もっと、華も欲しいのよっ」
彼女の甲高い声が室内に響き渡る。
入部の勧誘に出ていたキャスリンが帰ってきたのだ。
「トロワッ! あなたも何とかしなさい」
名指しされたトロワはというと他人事のような顔をしていたが、それで済ましてくれるような相手ではなかった。
ふわふわとした赤毛の美人は、自分の頬をペチペチと叩いてトロワに見せる。
「こういうときに役に立てないでどうするのよ」
入部歓迎と書かれた布をトロワの制服のポケットに笑顔でねじ込んだ。
「笑ったほうが人が寄ってくるわよ。可愛い子、連れてきてね!」
こうして勧誘合戦の場に、無口で無愛想な男が借り出されたのであった。
風に乗り桜の花びらが舞っている。春の気配を感じながら静かに散歩と洒落込みたいところだが、今のカトルはそんな情緒的なものとは無縁の場所にいた。これはこれで春らしい光景、クラブ活動の勧誘合戦の最中にあった。喧騒は他人事ではなく自分をも巻き込む。なんだか歩いているだけで、人酔いをしてしまいそうだった。
今、カトルの中では「カワイイ」と言う言葉は警報となっていた。その言葉と同時に何度肩を捕まれたことか。例えばロボット研究会やけん玉同好会に「カワイイ」は関係ないのではないのかとカトルは思うのであるが、第一声がそれだったりするだ。
できるだけ目立たないよう、まるで自分の気配を消すようにカトルは校庭を歩いていた。
キャスリンに追い立てられて校庭にでたものの、トロワはただ立ち尽くしていた。無理に持たされた布は畳み直して、結局、元と変わらずポケットにしまってしまった。元来無口なトロワはあまり自分向きの仕事ではないと思っていたが、その実キャスリンの思惑通り遠巻きに彼を見ている少女たちはいたのである。ここで勧誘を始めれば、少女たちもそれをきっかけにトロワに寄ってきやすいのであろうが、愛想というものが微塵もない端正な容姿をした青年に気後れし、突然話しかける勇気のあるものはいなかった。ある種の無言の攻防戦に当のトロワは気付かぬまま、人待ち顔で時折辺りを見渡しているあたり、まるでやる気がないわけではないようである。
トロワの目には周りは半無差に新入生に声を掛けているように見えた。捕まえた者勝ちのような、要は横暴なナンパのようなのである。的確に規格に嵌りそうな人間に声を掛ける。そうスマートにいけないものかと周りの騒ぎを見ながらトロワは思っていた。
さて、キャスリンが合格点を出すような者がいるものかと人込みを見渡すが、思うような人物はなかなか見当たらない。トロワの及第点がキャスリンのものより高いと言う可能性も無きにしも非ずだが、トロワ本人に自覚がないぶん妥協すると言う手をうちようもない。
(厄介な仕事だな)
そうトロワがため息をついたとき、肩に人がぶつかってきた。
「ごめんなさい!」
慌てて相手が謝罪をする。
「下を見て歩いていたものですから。本当にごめんなさい」
それは俯き加減で歩いていたカトルだった。
トロワの肩で鼻先でもぶつけたのか、詫びながらも口許を押さえるような仕種をしていた。
伏せ目がちな少年が立ち去ろうとする肩をトロワは掴んだ。
「待て」
びっくりしたのはカトルである。身体を硬直させてしまった。
「はいっ」
謝りかたが悪かったのだろうか。下向きだった目線を長身の相手に合わせその顔の位置まで持ち上げた。
するとそこには、いかつい怒り顔ではなく、静かな風貌をした青年の姿があった。それはカトルが憧れを抱くような端正なもので。そのせいで少し頬の色がピンクに染まる。それでもきちんと謝らなければ。
「あの、本当に、ごめんなさい。僕の不注意でした」
「いや、そうじゃない」
トロワは仄かに染まる少年の頬の色付きを面白く見ながら否定した。
見上げてきた大きな瞳は海の碧をしていて、プラチナゴールドの柔らかそうな髪の光のせいか、白い肌は陽光の中で透き通るように見えた。美しい少年だ。キャスリンが言う「カワイイコ」というのには十二分に当てはまるだろう。トロワから見ても充分にその言葉を満たしていた。
「時間はあるか」
「あの」
物騒な噂に聞く「校庭裏」だろうかと、怒った風に見えない青年を不思議そうにカトルは見る。
「怯えなくていい」
トロワはようやくここに来て、自分の言葉がひどく、育ちのよさそうな少年を怯えさせていると気がついた。
「部員を捜している」
遠巻きにそんな風景を見ていた少女たちは王子様が声を掛けたのが、自分では到底敵わぬ者だと見て固まっているしかなかった。カトルはというと、まるで王子様からダンスのお誘いを受けた少女のように固くなってしまっている。
「部室まで来てくれないか」
手首を掴まれてひょこひょことトロワの後をついていくカトルは、彼が何のクラブに所属しているのかも知らないままであった。
『ようこそ、サーカス部へ!』
出入り口にそう大きな字を張り出したクラブ棟の一室に入って行きながらも、自分をエスコートするトロワに気を取られ、カトルはそんな文字にも気付かない。
ところで、カトルが何のクラブに勧誘されたのか気がついたのは、この後どれくらいたってからだっただろうか。
■FIN■
2003年5月11日「サクラサク」より
少しだけ加筆訂正しました
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2人のカトル受限定軍曹が
同志を募って
集って憩ってしまう場を
つくろうと
もくろんだしだいであります。
小説や絵を
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日記は書く気なし!
(そして、
まともなプロフィールを
語る気もなし。。笑)
軍曹はカトル・ダーリンズ
だいちゅきトークが
したいだけでありますから!
「我軍曹ッ!」
の名乗り随時募集中v
いつか、軍曹の集いを
したいものでありまっす★
しかして、
「なぜ軍曹?;」と、
大半の方に思われてるだろう。。
カトル受最前線で戦い続けるため
出世しすぎて
外野にはいかないからの
万年軍曹であります!
ちなみに最近急に
自分のことを、
「4受大臣」とも名乗るように。
「4受大臣補佐官」など(笑)
こ、これは進化なのか!?(笑)
我が魂、
カトル受とともにあり★(ビシッ!)
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