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~来タレ我軍曹!×4受限定軍曹&4受大臣憩いの場★~    
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《たくさんの願い》

トロワ×カトル



ショートショートです。
二人で星空観測を。。
小説は本文を読むからどうぞーv



        《たくさんの願い》



 今夜は流星群が見えるということで、頃合を見計らいトロワとカトルはベランダに出ていた。まだ少し寒い風が流れていく。カトルは羽織っていた上着の前をぎゅっと合わせた。
「トロワこっちだよ」
 見えるであろう方向を指差す。
「もう少し上だな」
「流星群なら一つくらい僕の願いも届くんじゃないのかな」
 朝からそう言って意気揚々としているカトルに、トロワは、
「健闘を祈る」
 と、答えていた。
 どのくらい待っただろうか、取り留めのない会話をして過ごすうちに、見えた。星が尾を引いて流れ始めた。
「あっ!? はやくトロワも願い事を唱えなきゃ」
 両手を握り締めながら、早口でカトルはトロワに言う。
 強く眼を閉じて願う。それは、祈りのようだった。
『スキ、スキ、スキ、スキ、スキ、スキ、スキ、スキ、スキ、スキ』
 カトルはいろんなことを考えていたが、急いでしまうと全ての集約系であるその言葉しかカトルの口からは飛び出してはこなかった。
 願い事とは少し違うなと、隣にいるカトルを思わず見る。トロワはカトルの小さな声を聞きながら、紫紺の空にいくつも零れて落ちて行く星を見ていた。
「カトル」
 細い顎に彼の長い指が触れ、カトルは半分瞳を閉じたままトロワに向けて首を捩じった。
「トロ、ワ?」
 唇が近づいた。唇を触れ合わせて柔らかさを見るようにキスをした。
「――《キス》と、聴こえた」
 吐息が唇を愛撫する距離でトロワは囁く。
 カトルの願いは本人が思うよりずっと早く――それは待つ暇もないほどで――叶えられた。だが、欲張りなカトルの願いは、そればかりではないことを、トロワは知っているのだろうか。
 お星様の効果があったのか。まずは小さな願いから。


■FIN■
2003年5月11日「サクラサク」より
少しだけ加筆訂正しました

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たみらむゆき軍曹&碧軍曹
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非公開
職業:
カトル受専門の夢想家(野望)
趣味:
カトルいじり・カトル受妄想
自己紹介:
むゆきと碧
2人のカトル受限定軍曹が
同志を募って
集って憩ってしまう場を
つくろうと
もくろんだしだいであります。

小説や絵を
UPするのであります。
日記は書く気なし!
(そして、
まともなプロフィールを
語る気もなし。。笑)
軍曹はカトル・ダーリンズ
だいちゅきトークが
したいだけでありますから!

「我軍曹ッ!」
の名乗り随時募集中v
いつか、軍曹の集いを
したいものでありまっす★

しかして、
「なぜ軍曹?;」と、
大半の方に思われてるだろう。。

カトル受最前線で戦い続けるため
出世しすぎて
外野にはいかないからの
万年軍曹であります!

ちなみに最近急に
自分のことを、
「4受大臣」とも名乗るように。
「4受大臣補佐官」など(笑)
こ、これは進化なのか!?(笑)

我が魂、
カトル受とともにあり★(ビシッ!)
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