【フルーツサンド クッキークラッシュ】 デュオ×カトル
◆ ◆ ◆
続けて三度。
癖のあるチャイムの鳴らし方に、ウーフェイの眉がぴくりと上がった。一瞬、居留守でも使ってやろうかと思ったが、ダンッダンッダンッと扉をノックする派手な音に、舌打ちをして玄関へ向かう。
(もっと静かに行動ができないのか、あいつは……)
大股で進むウーフェイの耳に、予想していた人物の声が扉越しにはっきりと聞こえてきた。
「おおーい、カトルぅ。開けてくれよ~!」
扉に頬擦りでもしてるんじゃないのかと思わせる程の猫撫で声。
防犯のために手前の引き開ける形になっているドアを、ウーフェイは悪意を持って勢い良く開いた。
「どおおおおっっ」
案の定、ドアにへばりついていたデュオが支えを無くし、間抜けな声と共に玄関へ転がり込んできた。
足元に転がるデュオをウーフェイは冷たい目で見据える。
「何の用だ。カトルならいないぞ」
ちらりと上目遣いにウーフェイを確認すると、デュオは入ってきた勢いと同じくらいに威勢よく元気に立ち上がった。
制服に身を包んだままのデュオは、ズボンやジャケットをはたきながら言った。
「何の用だって。別に特別な用なんかないけど……。カトル、まだ帰ってないのか? おっかしいなぁ……」
頭を掻くとデュオは頭二つ分小さなウーフェイに目線を合わせ、人差し指をその鼻先に突き付ける。
「それからウーフェイ、開けるなら開けるで、声くらいはかけやがれ。危ねぇじゃねえか、まったく」
デュオの睨みを受けてウーフェイは眉間に皺を寄せると鼻息も荒く言い放った。
「馬鹿が……。危ないようにやっているんだ!」
正直な答えにデュオは苦笑いを浮かべる。
ウーフェイが自分に対して、あからさまな敵意を向ける気持ちがデュオにはよく分かっていた。
幼いうちに両親を亡くしたウーフェイは、生前にその両親と親しい関係にあった、カトルの父親に引き取られたのだ。
カトルの父親は、沢山の子供達に囲まれた生活を望んでいたが、カトルの母はカトルを産むと間もなくこの世を去り、その願いを叶えられずにいたのだった。そのせいもあり、本当にわが子が増えたような気持ちを抱き、父親はカトルとウーフェイとを分け隔てすること無く心から可愛がり接していたそうだ。
早く一人前になり、父親に受けた恩を何倍にもして返そうとウーフェイは心に決めていた。
そんな矢先に、兄弟のように暮らしていたカトルが家を出ることになり。高校進学と同時に一人暮らしを始めたカトルを追って、ウーフェイはその住まいに転がり込んだのである。
ウーフェイは「カトルは少しばかり生まれたのが早いと言うだけで、どちらかといえば、面倒を見てやっているのは俺のほうだ」と思っていたから。
(あのカトルが、一人で生活など出来るものか……)
少しでも恩を返すチャンスがやってきたと思ったウーフェイは、ここぞとばかりに張り切り家に戻るよう説得するカトルに、自分はカトルのボディーガードをすると主張し一歩も引かなかった。
父親はウーフェイだけでも一緒に生活できると思っていたからこそ、カトルの一人暮らしも認めたわけで、二人が揃っていなくなるとは夢にも思っていなかったのである。頑固なウーフェイに気が変われば、何時でも帰ってくるよう言い含め、父は涙を飲んで二人を見送ることを余儀なくされたらしい。
「もう、ウーフェイどうするの? 父上はとても心配しているんだよ」
カトルが困ったように溜め息をつくのにも。
「安心しろ。俺がついている!」
ウーフェイは力強く答えた。
真剣にカトルを護るつもりでいるのである。
カトルの中学の頃からに友人で、よく家にも出入りしていた人物を要注意人物としてウーフェイは認識しており、
(俺がしっかりしていなくてどうする!)
と、自分がついてきた判断は正しいと確信し、カトルを護る存在意義を感じて、使命感に満ち溢れていた。
その、要注意人物こそ、妙に陽気なデュオであったのだ。
本人は気付いていないのかもしれないが、カトルは兄弟であると同時に、ウーフェイにとっては母のようなものであるとデュオの目には映っていた。どんなしっかりした子でも、まだウーフェイは十歳の子供なのだ。だからきっと、カトルから離れたくなかったのだろう。それを思うと、そんな大切なカトルに付きまとうデュオは、目障りに決まっている。デュオからしても、その心情は分かるだけに憎めない。
だが、やっぱり。
「ホントにお前って、か、可愛くねぇ……」
そう思うのも当然だろう。
「当然だ! 男が可愛くてどうする!」
「小学生は可愛げがあって良いんだっつうの。乳離れが出来てから、一端の口を聞きやがれッ!」
デュオの性分なのか、相手を子供だと指摘しておきながら、扱い的には同じ年齢の者に対するものとまるでかわらない。
小学生といえども、真っ直ぐで裏表なく物事をはっきりと言う、ウーフェイの事をデュオはわりと気に入っていた。
話し口調といい、どうも子供らしさには欠けるが。内容的にはそうでもないような気がしたし、何より同じ奴が好きなのだから、むきになる気持ちもデュオには分からなくもないのだ。
(まあ、これだけ噛み付かれるって事は、そんだけ俺が良い線いってるってことだよなぁ~)
もめながらもデュオは、余裕の笑みを浮かべてしまう。
「うるさい! 乳離れなど、とうの昔に出来ている。馬鹿にするな!」
ニヤッと笑ったデュオに、カチンときたウーフェイは顔を真っ赤にした。
「ふぅ~ん。あっそう、へぇ……。まぁ、どっちでもいいけど。カトルの奴まだ戻ってないのか? 俺より先に学校を出たんだけどなぁ」
含みのある言い方をしながらも、デュオは話題を切り替える。
「カトルに置いていかれたのか?」
見てみろ。愛想を尽かされたんだ。と言いたげに嬉しそうな表情を浮かべる。そんなウーフェイの顔を見るが、デュオは押し黙っている。何時もなら、すかさず言い返すデュオだが、今日ばかりは理由がまずかった。
◆ ◆ ◆
女子が調理実習でクッキーなんぞを焼いたものだから、妙にデュオは迷惑を被ったのだ。「私のクッキー食べて」の総攻撃を浴びたのである。
二人組の女の子の申し出に、はいはいと深く考えずに機嫌良く応じたのがいけなかったらしい。それを見た他の女の子達もわらわらとデュオの周りに集まりだし、大騒ぎとなった。
なにしろデュオにはひとつしか口がないのだから、四方八方から伸びてくる手に応えられるわけがない。断ろうものなら、ずるいの何のと騒ぎ出すし。ここまでくるとデュオの人権は無視されていた。
声を掛けそびれたカトルが、人垣に埋まっていくデュオを前に眼をぱちくりとさせていた。
(なんでこんな事になったんだーッ! あっ、カ、カトルッ!)
愛しのカトルの姿に気が付いて、デュオはそちらに向かおうとする。が、恐るべし恋する乙女たち。獲物に食らいついた肉食獣のように、デュオに食いついて離れない。
気分はロミオとジュリエット。
飛び交う声は黄色い奇声。
デュオはこの状況に対する、カトルの反応が気になってしかたなかった。
自分でも何故だか、呆れるほど女の子にモテると自覚はしていたし、悪い気もしなくはないが、別に嬉しくはない。
カトルと出会ってからこのかたすっかり他人への興味は薄れ、とにかくカトルの事しかデュオの頭に中にはなかった。数いる女の子より、たった一人の少年に心奪われていた。
上品に笑うカトルはデュオの理想に、はるか上を行く人物であった。
容姿も性格も、文句なく可愛く感動した。
おまけに、あたたかくて、やわらかい。
一緒にいるだけで甘やかな幸せな気分になれた。
デュオと一緒にいるカトルも、いつも微笑んでくれていたのだ。
ベタベタ楽しそうにして。何て思われたらたまらない。どんなピチピチの女子高生に囲まれようが、ムチムチの色っぽいお姉さんに揉みくちゃにされようが、まったく楽しくなんてないのだ。カトル一人にキュッなんてされれば、それこそデュオは天国気分なのだが。
誤解を招きたくないデュオは気が気じゃないが、チラチラと見えるカトルは、おろおろとしているだけで、その辺がよく分からない。
(お嬢さん方には悪いが、《俺達》の恋の障害になろうって気なら、容赦しねーぞ! 障害は全部、乗り越えてやる!)
その言葉通りに、ついにデュオは人垣から強引に抜け出したのだった。
駆け出したデュオは、擦れ違い様にカトルの肩を軽く叩いた。
「悪い、カトル。すぐに追い付くから、先に行っててくれよな」
「デュ、デュオ!」
呆然と見つめるカトルに、ウインクを残してデュオを走り去った。
もはや当初の目的から離れ、デュオ争奪戦といった勢いで、女生徒たちもその後を追っていく。
少し考えるような仕種をすると、デュオに言われた通りにカトルは鞄を持って帰路につくことにしたようだった。
カトルが巻き添えにならないように、デュオは校内を適当にくねくねぐるぐるっと一周し、ついてこれた者がいないことを確認すると、大きく息をついた。急いでカトルの後を追う。いつもと同じ帰宅コースを全力疾走してきたデュオは、カトルの姿をとらえることができないままでとうとう家まで来てしまったのである。
窓から灯りが見えた。
閉ざされた扉の前でチャイムを鳴らしてみるが、出てきてくれる気配がない。
(こりゃあ、カトル、怒ってんのかなぁ……)
冷や汗をかきつつデュオは低姿勢に呼びかけかのだが、しかし、突然開いたドアから現れたのは、ご執心の相手ではある頬を膨らませたカトルではなくて、しかめっ面のウーフェイであったのだ。
◆ ◆ ◆
「そういう事なら、帰れ」
ウーフェイは子供には似つかわしくない、フッという笑みをもらした。
「帰れって。待たせてくれたって良いじゃねえか。冷たい奴だなぁ」
「不審な者は決して家に入れるなと、カトルから言われている。お前は十分にそれに当てはまる」
「俺のどこが不審だってんだよ! お前の大好きなカトルの恋人の座に、いっちばん近い色男を捕まえて」
デュオはいけしゃあしゃあと言ってのける。
「弟のウーちゃんには、逆立ちしたって無理なポジションなもんだから、やきもち妬いちゃって、可愛いねぇ~。今のお前じゃ、せいぜいコアラ! おんぶに抱っこが良いところだろうが! 俺と張り合いたかったら、手足伸ばして、しっかり、すっぽり、カトルを包み込めるようになってからにしやがれっ!」
「そうやってお前は、カトルにへばりついているんだろうがッ!」
五歳という年の差を乗り越えて、低い次元での争いは続く。
「折角カトルが一人暮らしを始めて、誰にも気兼ねしなくて良くなったって言うのに。寂しさ余ってノコノコひっついてきやがって。《俺達》の甘い生活を返しやがれ!」
「俺の目の黒いうちは、お前の好きにはさせんっ!」
ビシッとデュオを指差した。ウーフェイの眼が黒でなくなる日なんて、来るのだろうか……。この先何年経てばお許しがもらえるのか、長そうな道程にデュオは頭が痛くなる。
「ま、まさか、ウーフェイお前、カトルと一緒に寝てるんじゃないだろうなぁっっ!」
からかうために言ったのか。そのわりにデュオの表情は、引きつり混じりのマジなものだった。
「子供扱いするなッ!」
子供なんだよ。と突っ込みを入れるより速く、真っ赤な顔で噴火したウーフェイは思いっきりデュオの脛を蹴り上げた。
弁慶の泣き所にヒットしたウーフェイの攻撃は、デュオに大打撃を与えた。脛を押さえて声も無く、デュオはぴょんぴょんと跳び回る。
そこで止めればいいものを、揉めだすと自然に終わったことのない二人。
キーンとした痛みに歯を食いしばり、デュオはウーフェイのこめかみを両拳で挟むと、ぐりぐりと動かす。これもまた、痛いの痛くないので言えば、とにかく痛い!
「そのキレ方は寝てんだな。こんちくしょ~っ!」
俺は男だと主張する以上、デュオはウーフェイを一人の男として扱っている。手加減はしているものの、一見、大人気なく見えるこれがデュオなりの礼儀のようなものだった。
後ろからなら手も足も出せなかったが、向かい合っていたことが幸いした。デュオにもこの苦しみを味わわせてやろうと、ウーフェイがじたばたと手を伸ばす。
しかし腕の長さが違いすぎる。そこでなんとか届く位置にあったデュオのわりとふっくらしたほっぺを摘み、ここぞとばかりに左右に引っ張った。
伸ばされた頬に口は裂けそうになる。
(いでででで……)
負けず嫌いの二人は互いに手を緩めない。口論も一向にやまない。
「は、放せぇっ……」
「い、いやなこった……」
――――バタッ。
物音に二人はそのままの体勢で、開けっ放しになっていた玄関の方を見た。
カトルが……。
鞄と小さな箱が、その足下に転がっている。
「カ、カトルっ!」
二つの異なった声が、同音を放った。
「な、何をやってるんですか二人ともっ!」
まさに掴み合う二人にカトルは驚いた声を上げ、硬直している二人に小走りで近付くと、デュオの両手の間からウーフェイを奪い去った。
「ウーフェイ大丈夫? 一体どうしたの? デュオの方が君よりずっとお兄さんなんだから、かなうわけないじゃないか。……それなのに。……痛い思いをして……」
そのままウーフェイをカトルは抱き締めた。
デュオに散々こすられた、こめかみを優しく擦ってやる。ミルクのような懐かしい香りが、カトルからは漂う。ウーフェイはおとなしく、その胸におさまっていた。
「おい、カトルぅ」
背中を向けられたデュオは、うかがうように名前を呼んだ。その声にはっとしたウーフェイは、腕を突っ張るとカトルを突き放した。
カトルは驚いたように眼を見開いたが、真っ赤になったウーフェイの顔を見て、優しくくすりと微笑む。デュオの方に振り返ると、表情を改め、キッとその瞳を見つめた。
「デュオ」
「はいぃっ」
どうも今日は厄日なのか、間の悪い所ばかりをカトルに見られてしまう。
デュオは大きな眼をきょろきょろと動かした後、観念したように、カトルと視線を合わせた。自分に弱点はないとデュオは思っていたが、唯一カトルだけは勝手が違うのだ。
碧い大きな瞳に映る、神妙な面持ちをしたデュオ。
「デュオも大人気ないんだから。ウーフェイは手加減を知らないから、痛かったでしょう」
赤くなり爪の痕まで付いたデュオの頬を、カトルは両手で包み込み、少しでもその痛みが和らぐように、そっと撫でる。
デュオは全身がほてるような気がした。
てっきり責められると思ったのに。普通に見れば小学生を、高校男子が虐待しているように見えなくもない。
(それなのにカトルはこうして、触れてくれる……)
安心したら欲まで出てきた。デュオはワクワクとした表情でカトルの両手首を掴む。
「カトル。ウーフェイにやったみたいにさ。きゅッていうの、俺にもやってくんない?」
すかさずウーフェイが、デュオを横合いから蹴り飛ばした。
◆ ◆ ◆
テーブルに無残に変形した、フルーツサンドイッチが運ばれてきた。
「うわぁ~、うまそうなフルーツサンドだなぁー!」
少々しらじらしい感じのするデュオの言葉。
「あの、ごめんなさい。今、玄関で落としちゃったから……」
「腹に入れば同じだ」
ウーフェイの見解。カトルを驚かせ、それを落とさせる原因を作った二人は、それぞれフォローを入れる。
帰宅途中にある、通りのフルーツ専門店に寄って、カトルが買ってきたものだった。
思った以上にデュオの足は速く、買い物をしていたカトルを追い抜かしてしまったらしい。カトルの事を考えていたデュオは、素晴らしい俊足ぶりを見せてしまったものだ。カトルはカトルでデュオを気にして、いつもよりのんびりと歩いていたせいもあるのだろうが。
自宅に帰り着いた時に見た、ウーフェイと掴み合っているデュオの姿にもびっくりしたが、何より先に彼が家に辿り着いていたという事実がカトルを心底驚かせた。あれだけ、たくさんの女の子をうまく躱すのには、もっと時間が掛かると思っていたから。
(なんだかよく分からないけど、デュオって、すごいや!)
カトルはデュオの心配とはよそに、感激していたのであった。
カチャカチャとお茶の用意をしながらカトルは口を開く。
「二人とも本当は仲良しなんだから、喧嘩なんてしないでください」
喧嘩ということはデュオとウーフェイは、同次元にいるのか。
「俺は悪くない……」
ウーフェイはぶすっとした顔をする。
「うん、わかってるよ。君は悪くない。でもデュオだって悪くないんでしょ?」
「いや、俺はちょっと、悪いような気がする……」
何となくそう思ったデュオは、痛みの取れない頬を掻いた。
デュオの顔を見たカトルは、にっこりと微笑んだ。
それはその場の空気が澄みわたるような優しい笑みであった。
思い出したように立ち上がったカトルは鞄をごそごそと探り、たくさんの包みを取り出した。そこから流れてきた匂いに、うぷっとデュオは口元を押さえる。それは死ぬほど食べさせられた調理実習のクッキーだった。
「これ、女の子達に戴いたから、みんなで食べましょうね」
満面の笑みを浮かべるカトルは、まるで天使のよう。
広げられていく大量のクッキーを前に、デュオは大口を開けていた。
うかがい知ることのできない、カトルの心中。
カトルの表情には一片の邪気もなく、悪意でやっているのではないようなのだが。
「あの、ちょっと、おなかが、いっぱいかなぁ、なんて……」
「ええ! デュオは一緒に食べてくれないんですかぁ?」
心底悲しそうなカトルの瞳にデュオはクッキーをぐわしっと一掴みすると、口の中に放りこんで、そのまま一気に噛み砕く。カトルの笑顔を曇らせることなんてできないのだ。いつでも穏やかに微笑んでいて欲しいから。
そんなデュオの心中を知ってか知らずか。これは喉が渇くだろうと、カトルは気をきかせてスキップするようにキッチンへと向かった。
「デュオ……お前は何をやっているんだ?」
悲痛に見えるデュオの勢いに、ウーフェイは呆れた顔をする。
一番厄介だと思っていた、ウーフェイを上回るものがあったことを、デュオは思い出した。
――それは、何よりも可愛い笑顔を持ったカトルの存在。
いつかウーフェイを認めさせてとしても、デュオは一生カトルに振り回され続けるだろう。
でも、それも悪くない。
にやり、と笑ったデュオは、喉をつまらせ蒼くなる。
戻ってきたカトルは慌ててアイスティーを手渡すと、デュオが落ち着くまでその背中を擦ってくれた。少しむせてしまったデュオを、カトルは心配気に正面から抱き締めた。
胸の辺りに顔を埋めて、デュオはカトルの香りを吸い込む。
悪くないどころか、これは最高に良いかもしれない。
カトルの腰に両手をまわし、抱きつこうとする動きを見せたデュオの頭が、自称ボディーガードのやきもち妬きのよって、後ろから踏み躙られた。
それでもデュオは確信した。
(やっぱり俺って最高に幸せだ!)
■Fin■
誌名「ACTION! 100,000VOLT」
発行 1998年7月16日から1、2ヵ月後かな
(発効日がアバウト;;)
に、加筆訂正したものをさらにちょこっと、直しました
お疲れ様でしたー。
盛り上がりに欠けるデュオカト小説でした。
こういう、ほのぼのドタバタ劇(デュオとウーが騒いでいるだけ)もお嫌いじゃないかたがいてくださるといいのですが。
問題点はカトルより五飛のほうが登場シーンが多いところですね!(笑)
デュオとうーの漫才プラスカトル的になっていますが、カトル受ありきだからこそ、うーへーも動かしやすいんです。
こういうパターンならウーカトも想像できそうだわvという貴婦人が現われてくださると嬉しいです(笑)
むゆきはウーカトもプッシュしております。
その心意気を表したしだい!
でゅおにーさんとうーちゃんって、いいコンビですよね。
私が書く24はわりと頻繁にうーへーが絡んできます。
五飛のいい点はデュオカトにからんできても、間男にまではならない点です。
これでヒイロさんだったらデュオさんが枕高くして寝ていられないかんじになるんですけど。
なんだかんだもめてても、そういうことにまでは発展しないかんじでー。
って、いつかデュオカト+ウーカトでいきまっす!とか言う日がもしももしも来たら、うーへーもやるときはやる男なんです!と言いますが(笑)
カトル筆頭ですがキャラの魅力を感じないわ;;ってことをもしお感じになったかたがおられましたら、ごめんなさい;;
なんか、特にカトルのいいとこえがけてないですよね;;
それでも自分では「10歳児うーへー」が好きでUPしました(笑)
デュオカトなのに。(怒った人、ごみんねぇ~;;)
あと、デュオとうーへーの低次元なケンカって好きです。
いや、でも、いちおう、こういう、あわ~い感じの関係なデュオカトももちろん好きなんです。
そういや、このデュオ、カトルにちゃんと告白してない臭いです。
そのくせ、自分が一番にきまってる!と自信があったりするらしい。
はやく告白して、くっついちまえ!とか思いますが、この話のカトルはどんな反応するのか(なんか、おっとりしていませんか?)はかりしれません。
意外とあっさり、僕もvってなったらいいね、デュオv(笑)
そいでは最後になりましたが、こんな話でも嫌いじゃないぜ!というかたは拍手でもしてやってくださいねv
その拍手がやる気にあつながりまっす。
あすへの応援になる!!(標語みたいだ。)
いや、ホントにこれからドンドン、小説載せていくことへの励みになりますので、どうぞ、よろしくおねがいしまーすvv
(これがダメならほかの小説にでも、もちろんいいです:笑)
最後までお付き合い、ありがとうございましたv